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大航海時代の歴史上の人物「鄭成功」と「延平郡王祠」




台湾南部の台南にある「延平郡王祠」は、明の遺臣「鄭成功」を祀るお寺です。台湾で130以上の「鄭成功」を祀るお寺があると言われていますが、台南の延平郡王祠は唯一政府によって建立された「鄭成功」を祀るお寺です。延平郡王祠は中国福建と日本風の神社の建築様式を融合したので、華人だけでなく、日本人をはじめ多くの外国人の観光客が訪れています。





  鄭成功の父は、明の時代の中国の海の貿易商として大活躍した「鄭芝龍」です。母は日本九州の平戸(ひらど)にある下級武士の「田川氏」に生まれた娘です。かつて、日本で暮らしていた鄭成功は七歳の時父によって中国の福建省へ連れ戻されました。そして鄭成功の名を「田川福松」から「鄭森」に改名させました。


鄭成功は中国に戻ってから儒学や軍事などの教育を受け、様々な功績を上げました。21歳の頃、明の皇帝「隆武帝」により「延平郡王」や国姓である皇帝の苗字「朱」を賜りました。ですから鄭成功は「国姓爺」とも呼ばれています。






 その後、鄭成功の父「鄭芝龍」は明清戦争で清に敗れて、降伏してしまいました。しかし、鄭成功は「抗清復明(清朝と戦い、明朝を取り戻す)」の旗を揚げ、戦い続けました。


鄭成功は抗清復明のため、武力と戦術で台湾を占領したオランダ人を追い出しました。そして、台南の安平に政治中心を設置し、「台湾政府」を建立しました。残念ながら、38歳の頃病気で亡くなりました。






その後、鄭成功は台湾を統治した最初の漢民族、ヒーローとして認められました。1662年に台湾の漢民族は鄭成功のため、開山王廟という廟をたてて、台湾を守る神様「開山王・鄭成功」を祀るようになりました。開山には「台湾を開拓」という意味があります。


清の統治時代に入ると、台湾で「鄭成功」を祀るお寺の多くを破壊されたものの、それでも台湾に移住してきた漢民族はこっそりと開山国王の鄭成功を参拝し続けていました。





1874年にある「沈葆楨」という清の官員は、当時の清の皇帝「同治」に「明の遺臣である鄭成功は、朝廷の逆賊ではなく、台湾の開拓に様々な功績を上げた人だ」と明言しました。ですから、1875年に清の皇帝「光緒」は鄭成功に「忠節」という称号を与え、もとの開山国王廟を「延平郡王祠」に改名し、中国の福建様式のお寺として、拡大改築しました。





延平郡王祠の入り口にある石碑に「奉旨祀典」と書かれている文字は、清の政府によって建立されたお寺として認定されています。また、正門の中央には清の皇帝「光緒」により書かれた文字「前無古人」は、「偉大な民族のヒーローは、鄭成功ただ一人だけだ」という意味があります。(下図)





日本統治時代に、台湾総督府は延平郡王祠を「開山神社」に改め、鳥居や手水舎、社務所など神社建築を建設しました。開山神社は台湾で最初の神社として知られ、唯一台湾の廟に基づいて建立された神社でした。現在、「儀仗所」で当時日本から運んできた神輿や文物を見学することができます。ぜひ見逃さないでください。





開山神社は第二次世界大戦以後、台湾の主権が国民政府によって取り戻されたことにより、再び元の「延平郡王祠」と改称されました。よく見ると、鳥居の上には国民党の記章「党徽」が付けられ、「忠肝義胆(忠義勇猛)」という文字が書かれてあります。そんな独特な鳥居はここでしか見かけられないでしょう。




正殿で鄭成功の神像は台湾で有名な芸術家「楊英風」によって彫刻されています。後殿で鄭成功のお母さん「田川氏」の位牌が祀られています。また、正殿と後殿の間に300年以上ある梅の木、鄭成功により植えられたそうです。ですから、多くの観光客がわざわざここに立ち寄って写真を撮ります。





また、建業街と開山路のコーナーに置かれている巨大な鄭成功の石像も一見の価値があります。2008年に中国の福建省から運びこまれたこの鄭成功の石像は、重さが200トンもあり、花崗岩に彫刻されたものです。




境内の売店で鄭成功の肖像画をパッケージに用いたポップコーン、ポテトチップス、ビールなどの台南限定のお土産が販売されいます。そこには「成功を祈る」という文字が書かれているので、縁起物として大人気です。ぜひ食べてみて下さい。





17世紀の大航海時代の歴史上の人物「鄭成功」は台湾の発展に貢献した人です。台湾南部の台南に来たら、延平郡王廟は、ぜひ時間を作って訪れてみてもらいたいです。ちなみに、日本にも九州の長崎にも鄭成功記念館がありますよ。



参考:

1.延平郡王祠

台南市開山路152号

電話:06-2135518


2.鉄道台南駅で99番台湾好行

というバス又は6番台南バス

に乗り換えれば行けます。 

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