台湾で最大の芸術文化の殿堂「衛武営文化芸術センター」を巡りましょう

2024年9月16日読了時間: 4分

更新日：2024年11月7日

　高雄には、歴史やアートなどの多彩なスポットがたくさんあります。今回は、外国観光客にも人気がある「衛武営文化芸術センター」をご紹介します。

イギリスの新聞社ガーディアン（GUARDIAN」に「叙事詩のような敷地にある地球上で最もパワフルな芸術センター」と称賛された衛武営文化芸術センターは、台湾南部の高雄鳳山にあります。その見所は、高雄MRTのオレンジラインで行くことができます。

2018年に開館した衛武営文化芸術センターの前身は、昔の軍人訓練用地「衛武営」です。敷地面積が約67ヘクタールある衛武営は、数年前に都市土地の開発計画によって、衛武営文化芸術センターと都会公園、商業エリアに分けられました。その中で、最も有名なのは、約68億台湾ドルをかけて建てられた「衛武営文化芸術センター」です。

衛武営文化芸術センターの設計者は、女性オランダ建築家「フランシーヌ・ホウベン (Francine Houben) 」です。ホウベン氏の設計の発想は、衛武営を代表的な木「ガジュマル」から取られています。建設に使われた鉄骨の数は、フランスのパリ・エッフェル塔の約3倍にのぼったそうです。一体型耐震耐風の屋根板で作られた屋根は、「アジアで最も大きな不規則な曲面の屋根」だそうです。センターには、音楽など芸術に関係するオペラハウス、プレイハウス、コンサートホール、リサイタルホールの四つのホールや展覧室など施設のほか、サービスセンター、売店、レストラン、カフェなどの店が設けられています。そのほか、屋根から伸びているエリアには「野外劇場」があります。

全てのホールは、それぞれ魅力があります。オペラハウスは、建物の中心部にあります。座席は2236席もあるので、「台湾で最も大きいオペラハウス」といえるでしょう。オペラハウスの座席は赤で、一般席のほか、可動式座席とバリアフリー席が設けられています。プレーハウスは、建物の西側にあり、収容人数は1209人です。紫系の内装で、幻想的な雰囲気が漂っています。

コンサートホールは、建物の南東にあり、収容人数は1981人です。座席に囲まれた360度の舞台があるコンサートホールは、台湾では、ここでしか見られません。アジア最大のパイプオルガン（パイプ数9085本）も、ここにあります。はじめて来た人は、この壮大なコンサートホールにびっくりするでしょう。

リサイタルホールは、建物の北東にあり、収容人数は434人と少ないですが、内装などの設備はレベル高いですよ。

すべてのホールの開放日は、公演当日だけではなく、事前にネットで予約すれば、各ホールの見学もできます。しかし、見学は各ホールのレンタル状況によって異りますから、ネットで「自由探索」に入ってご予約下さい。料金は一人100元です。

そのほか、インフォメーションの近くには、「時間回廊」という歩道があり、AIシステムを通して各ホールの内部を知ることができます。興味のある方は、ぜひご利用ください。ちなみに、オンラインで申請すれば、日本語のガイドが直接ご案内することもできますよ。時間は50分で、一人300元です。

各ホールが繫がっている巨大な廊下は、「ガジュマル広場」という見所です。迫力があるこの廊下は、造船用の曲がる鋼材で建てられたので、ここに入るとまるで船上に来たようで心地よいです。ガジュマル広場では、平日もピアノなどの演奏を無料で提供する市民がいて、楽しめます。時間が許すなら、ここでお好みの飲み物を飲みながら、気軽に演奏を楽しんでみてはいかがでしょうか。