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乞龜文化(亀の持ち帰り文化)

更新日:8月13日



華人の中で「麟、鳳、龜、龍」は世の中が平和に治まっているときに現われる霊獣・霊鳥であると言われています。今でも実際に見られるのはたぶん「龜」だけでしょう。「亀」は長寿なので、縁起物として知られています。今回は台湾の「乞亀の文化」を紹介したいと思います。



乞亀の文化は簡単に言えば、旧暦の1月15日の「元宵節」という台湾のお正月の最後の日に神様に平安や長寿を祈る伝統的なイベントです。


昔、毎年のお正月にお寺は、前の年の農作物や魚の捕獲量が十分ではなかった世帯に、モチ米や小麦粉などで作られた亀の形ようなお菓子「お米の亀」を用意していました。神様に「お米の亀」をいただくためには、乞龜の儀式「バァボェー」を行って正式にもらう必要あります。





乞龜の儀式「バァボェー」とは、まず、二つの三日月形の木製なものを地面に投げます。もし、一方が表で一方裏の「聖杯」が出れば、運がよくなるという意味がある「お米の亀」が持ち帰られます。





そして、その年家庭円満、商売繁盛など神様に守っていただいた「亀を持ち帰った」人々は、翌年の元宵節にもらったものより更に多くの「お米の亀」を用意し、感謝の気持ちで神様に祈ります。



時代の変わりに従って、「お米の亀」の代わりに、お札、硬貨、チョコレート、ジェリー、ビール、金などで作られた「亀」を使うようになりました。また、車や宝くじを使う場合もあります。





乞龜の文化の発祥地は、中国の福建省です。清の時代に福建人が中国から台湾に移住するとともにこの文化を台湾に持ち込んできました。特に多く福建人が暮らしている澎湖で今でも盛大に行われ、大勢の人がわざわざ訪れています。





今年(2023)澎湖にあるお寺「山水上帝廟」は、3000万元に値する「黄金の亀」を用意し、乞龜の儀式「バァボェー」を盛大に行いました。大勢の人が参加しに来たので、「聖杯」を一番多く取った人が「黄金の亀」を持ち帰られることになりました。最後は高雄からのダイヤモンド業者の人によって、持ち帰られました。




 

ニュースによると、来年の元宵節の前には、今年のお返しとして、ダイヤモンド業者は約3080万元に値する「黄金の亀」をお寺に運んでくるそうです。きっと来年はもっと人が集まるでしょう。


300年以上の歴史がある「乞龜文化」は、元宵節に台湾全土で盛大に行われています。元宵節の際に台湾に来たら、この独特な乞龜文化を体験してみてはいかがでしょうか。




(許可なく転載することを禁じます)



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